福岡県警飯塚署は29日、覚醒剤使用の影響で正常な運転が困難な状態で車を運転し、車4台に衝突する事故を起こしてそのまま逃走したとして、指定暴力団・太州会傘下幹部・渡辺政光容疑者(45)=福岡県嘉麻市=を危険運転致傷とひき逃げの疑いで再逮捕した。
渡辺容疑者が運転していた車
渡辺容疑者は4月24日午前6時すぎ、福岡県嘉麻市牛隈の県道で乗用車を運転中、前を走っていたトラックに衝突して逃走し、さらにその後の10分間に飯塚市平恒と飯塚市南尾で対向車など3台に次々と衝突し、合わせて4人に重軽傷のケガを負わせた上、大破した車を乗り捨てて逃走した疑いが持たれている。ケガをした4人のうち、男性(80代)は胸の骨を折る重傷を負い、他の男性3人はむち打ちなどの軽傷を負った。
通報を受けて駆けつけた署員が、現場近くで渡辺容疑者が運転する車を発見し、尿検査で覚醒剤の陽性反応が出たため覚醒剤取締法に反する容疑で逮捕していた。その後、覚醒剤の影響で正常な運転が困難な状態だったとして29日に再逮捕した。
調べに対し、渡辺容疑者は「覚醒剤を使用して運転していたという部分は違う。事故を起こしたが詳しいことは分からない」と容疑を否認している。