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静岡県警藤枝署と焼津署、捜査4課、組織犯罪対策課は25日、JR藤枝駅前の繁華街で暴力団員ら約20人が起こした乱闘事件で、特定抗争指定暴力団・六代目山口組系「二代目良知組」幹部(48)=焼津市西島=を傷害の疑いで逮捕した。男は乱闘現場にはいなかったが、乱闘の実行指示などを主導したとみられていて、この事件での逮捕者は7人目。
静岡県警察本部
男は他の良知組組員らと共謀して8月14日午前2時ごろ、静岡県藤枝市にあるJR藤枝駅前の繁華街で、指定暴力団・稲川会系元幹部で漁師の男(61)=傷害容疑で逮捕=のグループと、良知組組員(当時41)=傷害容疑で逮捕=のグループの間で口論になった際、漁師の男や稲川会系「四代目森田一家」幹部(当時45)=傷害容疑で逮捕=らの頭などを複数回殴る暴行を加え、ケガを負わせた疑いが持たれている。
漁師の男はSNSなどで特殊詐欺や「闇バイト」の募集を行う準暴力団などの「匿名・流動型犯罪グループ」の一員で、漁師の男のグループと、良知組組員のグループは以前から繁華街での利権や縄張りを巡って遺恨が存在していて、犯行前日にも小競り合いがあり、乱闘当日はそれぞれが約10人ほどで、路上にあるのぼり旗やレンガなどを凶器として乱闘したとみられる。
藤枝市内の繁華街は2019年8月施行の改正県暴力団排除条例で「暴力団排除特別強化地域」には指定されていない。近年、活性化している藤枝駅前での利権獲得を暴力団関係者が狙っている可能性が高いとして、県警が警戒と対策を強化してきた。
県警は、繁華街でのグループの利権争いに加え、暴力団同士の縄張りを巡った抗争の可能性があるとして、良知組と森田一家の組織的な関与を追及するとともに、事件の詳しい経緯や他の共犯者など、全容解明を進めている。