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山口組と絆會の「特定抗争指定暴力団」指定 絆會側は意見聴取を欠席

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 兵庫県公安委員会は5日午前、兵庫県警本部に指定暴力団・絆會の「特定抗争指定暴力団」への指定の手続きとして、絆會会長や代理人が意見を述べることができる場を設けたが、絆會側は欠席した。

兵庫県警察本部

兵庫県警察本部

 兵庫、大阪、滋賀、茨城、三重、愛知の6府県の公安委員会が、抗争状態にあるとみられる指定暴力団・六代目山口組絆會の抗争が激化する恐れがあるとして、暴力団対策法に基づき両組織をより厳しく取り締まる「特定抗争指定暴力団」に指定する手続きを始めていて、意見聴取の開始時間から10分が過ぎても絆會側は出席しなかった。

 両組織を巡っては、2020年9月28日に長野県上伊那郡宮田村の飲食店駐車場に停められた車の中で、当時・絆會傘下だった「四代目竹内組」の宮下聡組長(当時48)の山口組への移籍を巡り、脇腹に発砲して重傷を負わせた疑いで絆會若頭で「織田連合」会長・金澤成樹こと金成行被告(55)が今年2月に逮捕され、殺人未遂などの罪で起訴された。

 また、金被告は2022年1月に茨城県水戸市で山口組系「三代目一心会」傘下「三代目三瓶組(現在は芦川会)」の神部達也若頭(当時40)若頭を射殺したとして、殺人罪などでも起訴されていて、2023年4月に兵庫県神戸市長田区のラーメン店「龍の髭」で、店主の山口組系三代目弘道会傘下「湊興業」の湊学こと余嶋学組長(当時57歳)が射殺された事件でも、金被告が犯行に関わった疑いが強まり、兵庫県警が詰めの捜査を進めている。絆會が指定暴力団・神戸山口組から離脱して発足した2017年から2023年にかけ、全国で10件発生し、30人が摘発されている。

 特定抗争指定暴力団に指定されると、公安委が定めた警戒区域内で、事務所への立ち入りや組員がおおむね5人以上で集まることなどが禁止され、違反が確認された場合は警告なく逮捕することができる。

 今月11日には山口組への意見聴取が予定されているが、欠席した場合でも手続きに影響はなく、早ければ今月中にも指定される見通しで、絆會は初の指定となる。

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