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「五代目工藤會」発足 発砲相次ぐ福岡県内で「田中組」の主導強まる

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 指定暴力団・工藤會は12日、会長交代の継承式を同市小倉北区の本部で行い、工藤会の五代目会長に組織ナンバー2の田上不美夫理事長(55)が就任した。四代目の野村悟会長(64)は総裁に退いた。ただ、今後も実質的には「野村体制」が続くとみられ、福岡県警は「凶悪な組織体質は変わらない。引き続き徹底的に取り締まる」としている。

左・五代目工藤會会長・田上不美夫-右・総裁・野村悟

 田上会長は、工藤會傘下の最大組織「田中組」の四代目組長。野村総裁は田中組出身で三代目組長だった。昨年ごろから田上会長への跡目継承を模索していたとされ、今年に入って親交の深い指定暴力団関係者らに意向を伝えていた。

 また、工藤会理事長には五代目田中組菊地敬吾組長(38)が就任。「総裁」「会長」「理事長」とトップ3の最高幹部が田中組出身者や組長で占められ、田中組の主導による支配体制が一段と強まるとみられる。

 暴力団に施設などを貸すと、県暴力団排除条例に触れるため、この日の継承式は工藤会本部事務所内で行われた。県警の捜査員が監視する中、直系組長や別の指定暴力団関係者らが朝から集まった。

 福岡県内では一般市民に銃口が向けられる事件が相次いでおり、北九州市の建設会社事務所で社員が拳銃で狙われた事件や、福岡市の九州電力会長宅が手榴弾で襲撃された事件などについて、県警は工藤会の犯行とみて捜査を続けている。

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