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「トー横キッズ」高校生を監禁・暴行 母親に「20万円で命は保証」 男が初公判で無罪を主張

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 東京地裁(四宮知彦裁判官)で31日、新宿区歌舞伎町の一角「トー横」で知り合った埼玉県の男子高校生(当時18)を監禁して暴行を加えたうえ、母親から現金20万円を脅し取ったなどとして、指定暴力団・住吉会傘下組員・三枝丈人容疑者(38)ら男4人が逮捕された事件で、監禁や恐喝などの罪に問われた職業不詳・徳永晋太郎容疑者(39)の初公判が開かれた。

東京地方裁判所

東京地方裁判所

 車椅子で入廷した徳永被告は、「トランクに閉じ込めたのは、私じゃない」と起訴内容を否認し、「三枝さんが一人でやりました。恐喝は一切していないです」と述べ、共犯者としてすでに懲役5年6月の判決が言い渡されている三枝被告の犯行として無罪を主張した。

 検察側は冒頭陳述で、トー横周辺で徳永容疑者は「徳さん」、三枝容疑者は「たー坊」とそれぞれ呼ばれ、知られた存在だったといい、ホテルなどで寝泊まりするトー横キッズたちの宿泊代などを支援する代わりに、犯罪に加担させ巧妙に犯罪に誘い込む「支配の構図」があったと言及した。

 この事件は徳永容疑者らが共謀して2023年3月6日午前3時半~同5時40分ごろ、東京都新宿区歌舞伎町に出入りしていた埼玉県の男性(当時18・高校生)を呼び出し、「お前生きて帰れねえぞ」などと言って車に乗せ、「最後に聞きたい曲とかあるのか」などと脅してスパナで頭を殴るなどの暴行を加え、手や頭などに全治6週間のケガを負わせてトランクなどに監禁。

 その後、男子高校生の実家に押し掛け、寝ていた母親を起こして駐車場まで呼び出したうえ「払わないと車に乗せている子供の命の保証はない」「俺は8万円ごときで殺人はやりたくない」「20万円払えば命は保証する」などと脅して身代金を要求。現金20万円を受け取った疑いが持たれている。その後、母親が警察に被害を相談して事件が発覚した。

 事件につながるトラブルの発端となったのは被害者男性とは別の2人のトー横キッズで、両被告が2人に特殊詐欺の出し子や受け子の仕事を持ち掛け、高齢者からだまし取った金の15%を報酬として渡す条件だったといい、ほかにも大麻や違法薬物の密売もさせたといい、2人のうち1人の男性が薬物の売上金約8万円を渡さずトラブルとなり、被害者男性がこの男性をかくまった疑いをかけられ監禁されたという。

 次回、被告人質問は9月以降に行われる予定。

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