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SNSで全国に覚醒剤を密売 「トクリュウ」リーダー格の住吉会傘下組員ら男女4人を逮捕

 関東信越厚生局麻薬取締部と福井県警の合同捜査本部は29日、SNSなどを使って全国に覚醒剤を密売していたとして、指定暴力団・住吉会系十三代目幸平一家傘下組員・手良向茂容疑者(54)=東京都新宿区(同罪で起訴)=と、無職の女(25)=新宿区=、風俗店従業員の女(21)=新宿区=、風俗店従業員の男(25)=大阪市中央区=の男女4人を覚醒剤取締法違反(営利目的譲渡、営利目的所持)の疑いで逮捕した。手良向容疑者は、SNSでつながり犯罪を繰り返す「匿名・流動型犯罪グループ(通称・トクリュウ)」リーダー格とみられている。

押収品

押収品

 手良向容疑者ら4人は今年2月14日ごろ、岐阜県の男性(30代)に覚醒剤0.2グラムを2万2千円で販売し郵送するなどした疑いが持たれている。

 4人は2022年9月から今年9月末までに、東京都新宿区歌舞伎町のマンションを拠点に営利目的で保管していた覚醒剤を、SNSのダイレクトメッセージ機能を利用して全国の500人以上にレターパックで送ったり手渡したりして密売し、7000万円以上を売り上げていたとみられ、手良向容疑者ら男女4人はこれまで覚醒剤の所持、密売、使用など疑いで複数回、現行犯逮捕や逮捕、起訴されている。

 県警が2023年に福井県内で覚醒剤所持の疑いで逮捕し、その後の捜査から4人の関与が浮上。4人の拠点から覚醒剤約60グラム(末端価格およそ400万円相当)や現金約700万円、顧客とのやりとりに使用していたスマートフォンなどを押収した。手良向容疑者が指示役、他の3人が現金回収や覚醒剤の発送作業などを担い、SNSを使って全国で密売していたとみられる。

 県警は4人の認否を明かしていないが、覚醒剤の入手経路や余罪を調べるとともに、暴力団の組織的な関与や資金源になっていた可能性など事件の全容解明を進めている。

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