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兵庫県警捜査1課と長田署などは24日までに、神戸市長田区の民家で今年1月に警備員の中谷伸一さん(当時59)の遺体が発見された事件で、無職・木川徹こと呉英哲容疑者(54)=韓国籍・神戸市長田区=を殺人の疑いで逮捕した事を発表した。呉容疑者の逮捕は19日。
呉容疑者は今年1月12日未明、神戸市兵庫区にある中谷さんの自宅で顔面を殴るなどの暴行を加えて、殺害した疑いが持たれている。中谷さんは12日ごろに亡くなったとみられ、司法解剖の結果、死因は顔面部打撲による硬膜下血腫だった。
事件のあった現場周辺
この事件は1月14日、「友人をどついた。意識がないと知人が言っていた」との110番通報があり、駆けつけた警察官が呉容疑者の自宅で、顔から血を流して倒れている中谷さんの遺体を発見したが、呉容疑者の行方は分からなくなっていた。通報した人物への聴取や周辺の防犯カメラの捜査などから呉容疑者らの関与が浮上した。
暴行直後の中谷さんは生きていたとみられ、中谷さんの遺体を呉容疑者の自宅に運んで放置したとして、特定抗争指定暴力団・絆會組員で「新誠会」会長・森江孝利容疑者(54)=同市長田区=と、無職・佐々岡弘容疑者(41)=同市兵庫区=、無職・佐野義樹容疑者(44)=同市西区=の3人も今月17~24日に保護責任者遺棄の疑いで逮捕した。殺害への関与の有無も捜査している。
また、逮捕を免れる目的で北九州へ逃亡する呉容疑者を手助けしたとして、交際相手の無職・原田幸子容疑者(53)=同市長田区=を、今月9日に犯人隠避容疑で逮捕している。
県警は5人の認否を明らかにしていないが、呉容疑者と中谷さんは知人とみられ何らかのトラブルがあったとみて、犯行の動機や事件の詳しい経緯などを調べている。