仙台地裁で29日、2023年5月に宮城県仙台市のコインパーキングで男性に大ケガを負わせたうえ、高級腕時計を奪ったとして強盗傷害などの罪に問われている、首謀者の指定暴力団・住吉会系「九代目西海家」傘下組員・平間利幸被告(34)=仙台市青葉区台原6丁目=の裁判員裁判の初公判が開かれ、平間被告は「強盗傷害について共謀した事実はない」と起訴内容を否認した。
仙台地方裁判所
平間被告は実行犯の男2人と共謀して2023年5月26日午前1時頃、仙台市太白区長町5丁目の複合ビル2階部分にあるコインパーキングで、男性(30代)をスタンガンや木刀のようなもので襲って骨折などの大ケガを負わせたうえ、身に着けていた高級腕時計(時価80万円相当)を奪ったとされている。
冒頭陳述で検察側は、平間被告が偽物の腕時計を担保に被害者男性から金を借り、その腕時計を奪うことで借金の返済を免れようとしたうえ、腕時計の被害弁償をさせて大金を得ようと計画していたとし、「実行役の2人が、平間被告の指示により強盗したと証言している」と指摘。首謀者として実行犯2人に凶器の準備を指示したと述べた。
一方、弁護側は「恐喝の指示はしたが強盗の共謀はしていない」などと反論した。この事件では、すでに実行犯の平間被告の兄が懲役8年、平間両被告の叔父が懲役5年の実刑判決を受けている。