ベトナム国籍のサケ密漁グループ指示役 稲川会系紘龍一家幹部で「根本組」組長を逮捕

　北海道警は３日、２０２４年１０月に北海道斜里町の川でサケを密漁したとしてベトナム国籍の男６人が逮捕された事件で、新たに密漁グループの指示役とみられる指定暴力団・稲川会系三代目紘龍一家幹部で「根本組」組長・根本亮一容疑者（４０）＝住所不定＝を水産資源保護法違反などの疑いで逮捕した。

根本亮一容疑者(40)

ベトナム国籍のサケ密漁グループを摘発（2024年10月）

　根本容疑者は共犯者と共謀して２０２４年１０月２日午後１１時すぎ、斜里町の海別川左岸でサケ約２９匹を密漁した疑いが持たれている。道警は根本容疑者の認否を明らかにしていない。

　この事件では、既にベトナム国籍の男ら６人を逮捕していて、供述や通信履歴などから根本容疑者が浮上。その後の捜査から容疑が固まったとして３日午後２時３９分ごろ、福島県郡山市内で根本容疑者を逮捕した。

　逮捕されたベトナム人の男は「ＳＮＳを通じて集まった」などと供述していることから、道警は「匿名・流動型犯罪グループ（トクリュウ）」の犯行とみて、さらに密漁に関わった共犯者の有無や余罪、密漁が暴力団の資金源になっていた可能性も視野に、金の流れなど捜査を進めている。