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「弘道会」傘下組員射殺 稲川会系「田中一家」幹部の初公判で起訴内容を否認

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 前橋地裁(山下博司裁判長)で28日、群馬県桐生市で2020年、特定抗争指定暴力団・六代目山口組・三代目弘道会野内組傘下「二代目栗山組」の中西啓祐こと喜原啓祐組員(当時51)が射殺された事件で、殺人と銃刀法違反、携帯電話不正利用防止法違反の罪に問われている、指定暴力団・稲川会系「七代目田中一家」幹部・室田利通被告(63)の裁判員裁判の初公判が開かれ、室田被告は「関与していない」と起訴内容を否認した。

弘道会系野内組傘下「栗山組」組員が拳銃で撃たれ死亡

射殺事件のあった現場周辺(2020年1月24日)

 検察側は冒頭陳述で、室田被告が共犯者の男3人に対し、射撃や金属バットによる加勢、車での送迎をそれぞれ指示し、拳銃や実弾、車も提供したと指摘。「被害者の自宅への経路を決め、凶器も回収した首謀者。住宅街で発砲する危険極まりない犯行で、反省や悔悟もない」と述べた。

 一方、弁護側は「事実無根で、殺害の動機もない」と起訴内容を否定。事件当時、室田被告は共犯者の1人よりも組織内の地位が低く、指示する立場になかったとして「客観的な証拠はない」と訴えた。

 室田被告は仲間と共謀して2020年1月24日午後7時ごろ、喜原組員が住む桐生市のアパート駐車場で拳銃1丁と実弾3発を所持し、2発を発射して喜原組員の頭と胸に命中させ射殺したほか、2019年12月21日~2020年1月4日ごろの間、他人名義の携帯電話を契約者以外の人物から譲り受け、2022年8月31日には群馬県前橋市の知人宅で、別の拳銃1丁と実弾1発を保管していたとされる。

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