土地の建築許可めぐり市職員に行政指導を強要 山口組傘下幹部を逮捕

　岡山県警倉敷署は２８日、倉敷市の職員に土地をめぐるトラブルの相手に行政指導するよう脅迫したとして、特定抗争指定暴力団・六代目山口組傘下幹部（６２）＝倉敷市玉島乙島＝を職務強要の疑いで逮捕した。

　男は、土地の使用に関してトラブルになっていた知人が、土地の建築許可を不正に取得したと主張し、倉敷市建築指導課の職員に対して、行政指導するよう求めていたが拒否されていた。

　２０２４年１０月７日と１２月５日に、男は要求を承諾させようと倉敷市役所を訪れ、同課の職員２人に対し右頬に傷があることを示すジェスチャーをして暴力団員と伝えた上で、「もうええ加減に向こうにも言ってくれにゃあ、指導課なんじゃけん。興奮もしとるし、わしも大きい声出しとうなるけん。今度、市役所のあの市長に会うからな」などと行政指導するよう要求し、応じなければ職員２人の生命や体に危害を加えかねない気勢を示して、脅迫した疑いが持たれている。

　市職員からの被害届を受理した同署が捜査を行い、男を特定して逮捕した。