警視庁暴力団対策課は5日、2020年1月に指定暴力団・松葉会総本部事務所に火炎瓶を投げつけたとして、特定抗争指定暴力団・六代目山口組系「二代目良知組」組長・竹嶋利王こと竹嶋利夫容疑者(61)=足立区南花畑1=と、元良知組組員・菅原龍輔容疑者(33)=渋谷区初台1=、後藤大容疑者(31)=群馬県太田市富沢町=の計3人を火炎瓶処罰法違反(使用)と非現住建造物等放火未遂容疑で逮捕した。
事件当時の松葉会総本部
3人は共謀して2020年1月25日午前6時25分ごろ、竹嶋容疑者の了承のもと菅原容疑者が後藤容疑者に指示し、東京都台東区西浅草2の松葉会総本部事務所の1階シャッターに灯油を入れて火を付けた火炎瓶を投げつけ、放火しようとした疑い。外壁や車庫のシャッターの一部を焼損させたが、ケガ人はなかった。
事件8日前の2020年1月17日、東京都足立区一ツ家にあった「良知二代目政竜会(現在は二代目良知組に改称)」の当時の本部事務所にダンプカーが突っ込み、運転していた松葉会系「榎戸一家九代目(現在は十代目)」の山本節哉組員(62)が建造物損壊容疑で逮捕、起訴され、執行猶予付きの有罪判決を受けている。警視庁は、竹嶋容疑者が元組員2人に報復を指示し、うち1人が現場を訪れ、火炎瓶を投げたとみている。
山口組系良知二代目政竜会事務所にダンプ突入
良知組は2019年12月に、静岡県にあった事務所を足立区に移転、付近の「縄張り」を主張している地元の松葉会側と対立した。その後、いったん静岡県に戻ったが、現事務所の所在地は不明で、警視庁が組織の実態を調べている。