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福岡地裁小倉支部(渡部五郎裁判長)で10日、福岡県福津市で2011年5月、準大手ゼネコンの社員だった男性宅に銃弾が撃ち込まれた事件に関与したとして、銃刀法違反や建造物損壊などに問われた、元特定危険指定暴力団・工藤會系「四代目極政組(現在は五代目)」組長・内蔵成喜八被告(57)の公判が開かれ、検察側は「組織的な犯行で刑事責任は重大」として懲役12年を求刑し、弁護側は無罪を訴え、結審した。
福岡地方裁判所小倉支部
内蔵成被告は実行役の工藤會系元組員らと共謀して、2011年5月6日午前1時35分頃、東京に本社を置く準大手ゼネコン九州支店に勤務する男性(当時59)の福岡県福津市光陽台1にある自宅前の路上から、拳銃で銃弾5発を発射し、玄関ドアなどを損壊したとされる。
検察側は、実行役の元組員らの証言などから、内蔵成被告が配下の実行役に拳銃の入手を指示するなどしたとして「事件に必要不可欠で中心的な役割を担った」と主張し、懲役12年を求刑した。
一方、弁護側は実行役の証言は他の証拠による裏付けが欠如しているとして「証言の信用性は乏しい」と述べ、無罪を訴えた。
公判を巡っては、検察側が証拠請求した被告の関与を認めた組幹部(故人)の供述調書について、「誘導が行われた疑いがある」などとして、同支部が却下した。判決は12月13日の予定。