還付金詐欺で計6800万円詐取 「匿名・流動型犯罪グループ」リーダー格の男を逮捕

　警視庁暴力団対策課は２６日までに、医療費の還付金詐欺で大阪府在住の高齢男性からだまし取った現金を引き出したとして、「出し子」グループのリーダー格で自営業・村畑裕人容疑者（３０）＝神奈川県川崎市中原区市ノ坪＝を電子計算機使用詐欺容疑などで逮捕した。警視庁は男の認否を明らかにしていない。

警視庁本部

　村畑容疑者は、すでに逮捕・起訴された男らと共謀して２０２１年８月５日、大阪府吹田市の男性（７９）に医療費の還付金を受け取れるなどと電話でウソを言ってATMを操作させ、現金９３万円を村畑容疑者が管理する口座に振り込ませた上、埼玉県内で引き出した疑いが持たれている。

　村畑容疑者は川崎市を拠点とした約１０人ほどの「匿名・流動型犯罪グループ（通称・トクリュウ）」のリーダー格で、これまでに９人が同容疑などで逮捕されていて、供述などから村畑容疑者の関与が浮上した。

　村畑容疑者らの詐欺グループによる被害総額は、２０２１年８月～９月の間に少なくとも東京、神奈川など７都府県の約５０人から計約６８００万円以上に上るとみられ、警視庁は引き続き、共犯者や余罪などの捜査を進めている。