特定危険指定暴力団・工藤會が起こしたとされる一連の事件のうち、元警部銃撃などの実行役として組織犯罪処罰法違反(組織的な殺人未遂)の罪などに問われた工藤会系「五代目田中組」元幹部・中田好信被告(43)は13日付で、一審に続き懲役30年とした二審・福岡高裁判決を不服として上告した。
福岡等裁裁判所
4日の高裁判決は元警部銃撃と歯科医襲撃、女性看護師襲撃の3事件がいずれも工藤會トップの総裁・野村悟被告(71)ら上層部の指揮命令で実行されたと認定。共謀を否定した被告側の主張を退けた。
一、二審判決によると、中田被告は野村被告の指揮命令に基づき、北九州市で2012年、工藤會の捜査を長年担当していた元福岡県警警部を銃撃し、2014年には港湾利権に絡んで漁協幹部の親族だった歯科医を襲撃した。13年に看護師が刺された事件では実行役を送迎した。