元警部銃撃事件などの裁判 実行役の工藤會系「田中組」元幹部に懲役30年の判決

◀◀関連記事▶▶

　福岡地裁（丸田顕裁判長）は１５日、特定危険指定暴力団・工藤会が起こしたとされる一連の事件のうち、元警部銃撃などで実行役を担い、組織犯罪処罰法違反（組織的な殺人未遂）の罪などに問われた工藤會系「五代目田中組」元幹部・中田好信被告（４２）に対し、「問答無用に襲撃した反社会的犯行」として懲役３０年（求刑・無期懲役）の判決を言い渡した。

福岡地方裁判所

　丸田裁判長は、元警部銃撃事件のほか、起訴された歯科医襲撃事件、女性看護師襲撃事件の３件は、いずれも工藤會トップの野村悟被告（７１）の指揮命令の下に実行されたと認定した。

　判決によると、中田被告は野村被告の指揮命令に基づき、工藤會捜査を長年担当していた元福岡県警警部を平成２４年に銃撃し、２６年には港湾利権に絡んで漁協幹部の親族だった歯科医を襲撃した。野村被告が受診した美容整形クリニックの看護師が２５年に刺された事件では、実行役を現場まで送迎した。