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「標章」を掲げたスナック経営の女性ら襲撃 工藤會理事長ら10人前後を逮捕

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 福岡県警は2日、北九州市小倉北区で2012年9月、暴力団組員の立ち入りを禁じる「標章」を掲げたスナック経営の女性(当時35歳)と、タクシー運転手の男性(同40歳)が顔や首などを切りつけられた事件で、特定危険指定暴力団工藤會ナンバー3の理事長・菊地敬吾被告(44)=組織犯罪処罰法違反などで起訴=ら10人前後を同法違反(組織的殺人未遂)容疑で逮捕した。2012年8月の標章制度導入後、飲食店経営者らが相次いで切りつけられた一連の事件での逮捕は2例目。
福岡県警察本部

福岡県警察本部

 菊地容疑者らは共謀して2012年9月7日午前1時ごろ、北九州市小倉北区熊本3のマンション敷地内で、タクシーから降りたスナック経営の女性の左頬を刃物のようなもので切りつけ、女性を助けようとしたタクシー運転手の男性の首や左手も切りつけた疑いが持たれている。2人とも命に別条はなかった。  女性が経営するスナックが入っていた同区のビルは事件当時、標章を掲げる飲食店が複数入居。同年8月にこのビルと近くのビルの計2棟のエレベーターが燃やされた事件があり、菊地容疑者ら8人が現住建造物等放火罪などで起訴されている。  2012年8月1日の改正福岡県暴力団排除条例施行に伴って標章制度が導入されて以降、北九州市では標章を掲げた飲食店ビルなどへの不審火が少なくとも5件、女性を含めた飲食店経営者らを狙った切りつけ事件が4件発生している。    県警は、工藤會が飲食店からみかじめ料(用心棒代)を取れなくなることに対する危機感から見せしめのために行った組織的犯罪として捜査。工藤會最大の2次団体で菊地容疑者が組長を務める「田中組」の指揮命令系統に基づいて実行されたと判断した。
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