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規約破った男性を監禁・暴行 国内最大風俗スカウトグループ「ナチュラル」幹部ら14人を逮捕

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 警視庁暴力団対策課は1日までに、東京都新宿区歌舞伎町のマンションに男性を監禁し暴行を加えるなどしたとして、国内最大規模の風俗向けスカウトグループ「ナチュラル」幹部・沢田和哉容疑者(32)=東京都中央区勝どき=と、兼子エディ容疑者(29)=東京都渋谷区宇田川町=ら、22~33歳のメンバーの男14人を監禁と強制わいせつ致傷の疑いで逮捕した。同課はいずれの容疑者の認否も明らかにしていない。

沢田和哉容疑者(29)

沢田和哉容疑者(2021年2月・当時29)

 逮捕容疑は今年2月17日~25日の9日間にわたり、新宿区歌舞伎町2丁目のマンションや民泊施設で、グループメンバーの男性(30)をグループ規約を破った制裁として監禁し、フライパンやバイクのヘルメットなどで顔や背中を殴るり蹴るの暴行を加えたほか、わいせつな行為をして全治6か月の重傷を負わせた疑いが持たれている。

 ナチュラルは新宿区歌舞伎町を中心に、宮城県や熊本県など東北から九州地方にまたがり全国の繁華街の路上で女性に声をかけてスカウトし、風俗店に紹介して給料の一部を受け取るなどして収益を得ているとみられる。グループ全体で1000人以上のメンバーがいるとみられ、沢田容疑者はグループ内に5つある班のうち、600~700人が所属する班の代表で、他に逮捕された13人と被害者の男性は、沢田容疑者の班に所属していた。

 グループには、毎日の出勤報告を求めたり、警察に逮捕されてもグループについて口外しないことを約束させたりするなど、複数の規約があるという。

 ナチュラルは2020年6月にスカウト行為を巡り、指定暴力団・住吉会の四次団体で、幸平一家十三代目系「加藤連合会」傘下「聡仁組」幹部らと乱闘事件を起こし、双方から逮捕者を出していた。事件後も暴力団員による「スカウト狩り」と呼ばれる行為が起きていて、一連の事件での逮捕者はこれで数十人となった。当時、グループの規模は1000人程度だったが、その後も拡大を続けているとみられている。

 同課は、ナチュラルが違法に得た収益が反社会的勢力に流れているとみて、実態解明を進めている。

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