茨城県警は4月30日、2022年1月に茨城県水戸市の特定抗争指定暴力団・六代目山口組系「三代目一心会」傘下「三代目三瓶組(現在は芦川会)」の事務所内で、三瓶組の若頭が射殺された事件で、指定暴力団・絆會若頭で「織田連合」会長・金澤成樹こと金成行被告(55)=別の殺人未遂罪などで起訴=を殺人などの容疑で逮捕した。
事件当時の三瓶組事務所(2022年1月)
金被告は2022年1月17日午後1時45分ごろ、三瓶組の3階建て事務所の2階にいた三瓶組の神部達也若頭(当時40)を射殺したなどの疑いが持たれている。県警は事件後に金被告の逮捕状を取っていて、防犯カメラ映像などから車両の走行ルートなどを確認し、金被告の関与を裏付けた。
金澤成樹こと金成行被告
事件発生の約1カ月前には、絆會系「二代目平山組」組長が三瓶組組員らに襲撃される事件が発生し、三瓶組組員らが逮捕されていた。この事件後、平山組は解散し、組長は引退した。県警は両組織の間でトラブルがあったとみている。
金被告は、2020年9月28日に長野県上伊那郡宮田村の飲食店駐車場に停められた車の中で、当時・絆會傘下だった「四代目竹内組」の宮下聡組長(当時48)の脇腹を撃ち、重傷を負わせたとして、殺人未遂容疑で全国指名手配され、今年2月に宮城県仙台市内で長野県警などに逮捕されていた。茨城県警は4月25日に金被告の身柄を長野県から茨城県警水戸署に移送していた。