SNS悪用し「ヤミ金」 週2割、10日3割など超高金利で貸付 「匿流」メンバー16人を一斉逮捕

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　福岡県警と北海道警は、SNSを使って法定利息を大幅に超える金利で金を貸し付ける「ヤミ金」を運営したとして、福岡県内に拠点を置く「匿名・流動型犯罪グループ（トクリュウ）」のメンバーとみられる男（３２）＝福岡市博多区吉塚＝ら福岡、佐賀両県の２０～５０代の男女１６人を出資法違反（超高金利）容疑で一斉逮捕した。

福岡県警察本部

　１６人は共謀して２０２３年９月２９日から今年４月５日までの間、北海道在住の４０代男性など２人に金を貸し付け、合わせて１２回にわたり、法定利息を大幅に超える１４万６０００円の利息を受け取った疑いが持たれている。

　このグループは福岡市内のマンションに４つの拠点を置き、ＳＮＳを悪用して「タイムマネー」や「ポケマネ」などの名称で「お金に困っている人は相談してください。月１回の返済になります」などとＱＲコードを添付して呼びかけ、オンライン上で融資の相談を受けていた。全国から客を集め、１週間で２割、１０日で３割、２週間から１か月で５割などの超高金利で金を貸し付けていたとみられ、およそ１５０人分の他人名義の銀行口座に金を振り込ませるなどしていた。

　福岡県警は福岡市内４つの拠点を家宅捜索し、およそ１００点のスマートフォンのほかパソコンやキャッシュカードなどを押収。被害者は全国で５８００人、集めた金は元本と利息を含めて８億３０００万円に上るとみられる。

　逮捕された１６人のうち、男女４人は金融機関で金を引き出すいわゆる「出し子」とみられていて、県警は他の容疑者の役割、上下関係などを調べるとともに、背後に暴力団が関与しているとみていて、資金の流れについて実態解明を進めている。