福岡地裁で6日、対立する特定抗争指定暴力団・神戸山口組系組長の自宅へ放火しようとしたとして、現住建造物等放火未遂などに問われている、特定抗争指定暴力団・六代目山口組系「一道会」組員・木村幸也被告(52)の初公判が開かれ、木村被告は組長宅前の車を燃やしたことは認める一方、自宅に放火しようとはしていないとして、起訴内容を一部否認した。
神戸山口組系「安部組」組長宅で無人の車が全焼
木村被告は2022年8月31日未明、福岡県古賀市中央にある神戸山口組系「二代目安部組」の元満志郎組長の自宅に放火しようと、組長宅の玄関前に駐車された無人の普通乗用車に、自ら作成したガソリンとエンジンオイルの混合液をかけてライターで着火したとして、、現住建造物等放火未遂と火炎瓶処罰法違反の罪に問われている。
検察側は、同月1日に発生した山口組系三代目弘道会傘下組員による、二代目安部組の本部事務所への車両突入事件を受け、「先を越されたと思い、自宅に放火しようとした」などと指摘した。
一方、弁護側は「自宅を燃やす意図はなく、車が想定以上に燃え驚いて逃げた」と主張した。
この事件では、一道会会長ら3人も同容疑で逮捕されたが、「起訴するに足る証拠がなかった」として不起訴処分とされ、実行役の木村被告だけが同容疑で起訴された。