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30年間君臨した台湾黒社会のゴッドファーザー「竹聯幇」幇主が老衰のため死去

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 4日午前、台湾の三大黒社会組織の一つである「竹聯幇」のボス・黃少岑幇主が、老衰のため75歳で死去した。黃幇主は数年間、喘息や糖尿、高血圧などを患い健康状態が悪化していて、旧正月の前日となる1月28日に台北在郷軍人総合病院に搬送されたが、老衰のため死去した。

「竹聯幇」幇主の黃少岑

「竹聯幇」の黃少岑幇主

 黃幇主は、初代竹聯幇の幇主だった陳啓礼氏に名指され、1995年に二代目竹聯幇の幇主となり、その後30年間にわたり組織を率いて、台湾では最も長く君臨した黒社会のゴッドファーザー的な存在だった。

 竹聯幇は、多くの分派が統合される前から、当代幇主が次の後継者を選ぶが、台湾警察は黃幇主は生前に次期幇主を任命しなかったと見ていて、黃幇主の葬儀で竹聯幇の新しい権力構図が明らかになる可能性があるとして注視している。

 2007年の初代・陳幇主の告別式には暴力団や与野党政治家、芸能人など弔問客役1万人が集まっていて、今回の黃幇主の葬儀も大規模に行われるものと予想され、台湾警察は、黃幇主の葬儀に1万人以上が集まると見て対応策を講じている。

 台湾では三大黒社会組織の「竹聯幇」、「四海幇」、「天道盟」があり、竹聯幇は中国大陸から渡ってきた勢力を基盤に1950年代後半に結成。1970~80年代の最盛期当時には組織員数が10万人に達したが、最近の内紛のために勢力が弱まったという。

 竹聯幇の主な収入源は違法薬物の密売で、2018年には韓国に3700億ウォン(約391億円)相当のヒロポンが密搬入されたが、韓国警察の調査結果から竹聯幇の主導による犯行と判明。2020年には東南アジア発ヒロポン流入事件にも竹聯幇が関わっていた。

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