福岡地検は、医療法人の男性理事長から現金3千万円を脅し取ったとして恐喝の疑いで逮捕された3人のうち、今月2日付で指定暴力団・道仁会の二代目会長・松尾誠次郎被告(77)を恐喝の罪で起訴し、会社役員の男性(77)と会社員の男性(74)の2人については「起訴するに足りる証拠がない」として同日付で不起訴処分とした。
福岡地方検察庁
この事件は、松尾被告らが共謀して今年5月16日、医療法人の男性理事長(70)に電話で「不動産売買の話がある」などと言って、大分県にある松尾容疑者の別荘に呼び出し、過去の事業を引き合いに出して「あんたのせいで10億円もらい損ねた」などと言いがかりをつけ、理事長の背後からひも状のもので首を絞めて脅し、4日後の20日に現金3000万円を脅し取ったとして10月12日に逮捕されていた。理事長が6月、県警に被害届を出していた。
理事長は20代の頃にマージャン店で松尾容疑者と知り合い50年来の付き合いで、ここ10年程は連絡を取ってなかったが、過去に松尾容疑者と共同で取り組んだ事業を巡って、突然、金を要求されたという。