福岡県警は31日、2012年に福岡県の建設会社に手榴弾が投げ込まれた事件で、事件当時、指定暴力団・道仁会系組長だった解体業・竹田隆容疑者(74)=福岡県久留米市東合川4=と、同組の元組員で会社員・田中俊行容疑者(45)=福岡県小竹町南良津=ら男3人を爆発物取締罰則違反と器物損壊、建造物侵入などの疑いで逮捕した。県警は認否を明らかにしていない。
2012年2月事件当時
竹田容疑者と田中容疑者は道仁会系組幹部(2018年に死亡)と共謀して2012年2月7日、福岡県久留米市山川町の建設会社の事務所1階にあるトイレの窓ガラス1枚を割って手榴弾を投げ込んだ疑いが持たれている。県警は竹田容疑者らに手榴弾を譲り渡して手助けしたとして、建設業の男(66)=熊本市東区尾ノ上1=も爆発物取締罰則違反等幇助の疑いで逮捕した。
2012年2月事件当時
7日朝になって出勤してきた従業員が、トイレの窓が割れ、小型のパイナップルのような形をした手榴弾が転がっているに気付いて110番通報。警察の爆発物処理班が出動し、半径300メートルの範囲に交通規制が敷かれた。手榴弾は本物で殺傷能力があったがピンがついたままで爆発はせず、ケガ人もでなかった。
被害にあった建設会社の社長は当時、久留米地区の「暴力団排除連絡協議会」の役員を務めていたため、県警は暴力団追放運動に対する嫌がらせと見て捜査を進めている。