警視庁薬物銃器対策課は26日までに、覚醒剤のような物を譲り渡したなどとして、指定暴力団・稲川会系幹部・野武宏充被告(48)=東京都大田区西蒲田4丁目・覚醒剤取締法違反罪で起訴=と、同組員・吉原真樹被告(54)=東京都品川区西五反田・覚醒剤取締法違反罪で起訴=ら男3人を麻薬特例法違反(覚醒剤としての譲渡・譲受)の容疑で再逮捕した。同課は野武容疑者の認否を明らかにしていない。
野武宏充被告(48)
野武容疑者の再逮捕容疑は2023年9月15日、品川区のマンション内で客の男(40代)=同法違などで逮捕=に覚醒剤のような薬物0.2グラムを1万円で譲り渡した疑いが持たれている。
大田区蒲田地区ではJR蒲田駅周辺の路上などで2009年ごろから密売が横行していて、警視庁は末端の密売人を摘発するなどして捜査を重ね、密売人に指示を出すなど中心的な役割だった野武容疑者らを逮捕した。
野武容疑者らは2009年ごろから覚醒剤を密売し、少なくとも月に約300万円、これまでに約5億4000万円を売り上げていたとみられ、同課は覚醒剤の売り上げが暴力団の資金源になったとみて、実態解明を進めている。