道仁会系「前田一家」事務所の明け渡し訴訟 立ち退き命じる判決

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　佐賀地方裁判所（三井教匡裁判長）は１０日、２０２４年６月に佐賀県暴力追放運動推進センターが土地や建物の所有権を取得した、佐賀市呉服元町にある指定暴力団・道仁会系「三代目前田一家」の本部事務所の明け渡しを求めた裁判の判決公判が開かれ、三井裁判長は団体側の訴えを認め、前田一家側に明け渡しを命じる判決を言い渡した。

明け渡しを求めた土地・建物

　前田一家事務所の土地と建物を巡っては、２０２３年９月に暴力団関係者ではない一般の人に相続され、２０２４年６月２４日に暴追センターが事務所の土地およそ２８０平方メートルと、木造２階建て住宅１棟の所有権を取得していたが、その後も前田一家は退去せず、組事務所として使用を継続しているため、８月２８日に明け渡しを求め提訴していた。

　判決公判には１２月１３日の初公判と同様に前田一家側の関係者は現れず、三井裁判長は団体側の訴えを全面的に支持し、土地と建物の明け渡しを命じる判決を言い渡した。

　佐賀県内で「暴追センター」による暴力団事務所の所有権取得は初めてで、前田一家側の立ち退き後は交番にする提案も出ているという。