警視庁は12日、高齢女性から現金をだまし取った特殊詐欺グループのリクルーター兼現金回収役とみられる、指定暴力団・稲川会系「三代目埋地一家」幹部・佐藤弘樹容疑者(39)を詐欺と窃盗の疑いで逮捕し、13日午前10時頃、関係先として稲川会の本部事務所を家宅捜索した。
佐藤弘樹容疑者(39)
佐藤容疑者は仲間と共謀して2024年4月15日、東京都大田区の女性(当時82)宅に親族になりすまして電話をかけ、「会社でお金が必要になった」などとウソを言って、現金20万円とキャッシュカード2枚をだまし取った疑いが持たれている。また同月15日~16日に大田区内のコンビニなどのATMで、だまし取ったカードで5回にわたってり現金計112万5000円を引き出し、盗み取った疑いが持たれている。
この詐欺事件を巡っては、すでに「受け子」兼「出し子」が詐欺容疑で逮捕されていて、佐藤容疑者は受け子や出し子のリクルーターで、だまし取った被害金を回収する役割もしていた。
警視庁は、だまし取った被害金が稲川会に流れていたとみて、金の流れなどを詳しく調べている。