警視庁は13日、国内最大規模の風俗向けスカウトグループ「ナチュラル」幹部らが、グループ規約を破ったメンバーの男性を制裁として監禁し暴行を加えるなどしたとして逮捕された事件で、この男性から現金を脅し取ろうとしたとして、ナチュラル幹部・沢田和哉容疑者(32)=東京都中央区勝どき・監禁罪などで起訴=と、兼子エディ容疑者(30)=東京都渋谷区宇田川町・監禁罪などで起訴=の2人を恐喝未遂容疑で追送検した。
沢田和哉容疑者(2021年2月・当時29)
2人は共謀して今年2月27日午後、東京都新宿区でグループ規約を破ったメンバーの男性に対して、「ルールを破った罰」などと言って脅し、現金を脅し取ろうとした疑いが持たれている。警視庁は、2月にこの男性を監禁した容疑などで、沢田容疑者と兼子容疑者の2人を含むナチュラルのメンバー14人を10月に逮捕していた。
ナチュラルはいくつかのグループに分かれていて、メンバーはあわせて約1500人に上り、歌舞伎町を中心に全国の繁華街の路上などで女性に声をかけ、風俗店やキャバクラなど数千店規模に従業員として法に触れる形で紹介し、年商は約50億円に上るとみられている。独自のアプリを数千万円をかけて開発し、メンバーを管理したり、「ウイルス」と称して捜査員の顔写真を共有するなどしていた。
警視庁は、資金の一部が暴力団に流れている可能性があるとみて全容解明を進めている。