群馬県桐生市・弘道会系野内組傘下「栗山組」組員射殺事件 実行役の男の控訴棄却

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　東京高裁（伊藤雅人裁判長）で７日、群馬県桐生市で２０２０年、特定抗争指定暴力団・六代目山口組・三代目弘道会系野内組傘下「二代目栗山組」の中西啓祐こと喜原啓祐組員（当時５１）が射殺された事件で、殺人などの罪に問われ、一審前橋地裁から懲役２０年（求刑・懲役２５年）の実刑判決を受けた前橋市の無職の男（５５）の控訴審判決公判が開かれ、伊藤裁判長は一審の前橋地裁判決を支持し、弁護側の控訴を棄却した。

射殺事件のあった現場周辺（2020年1月24日）

　この事件は、無職の男が指定暴力団・稲川会系「七代目田中一家」幹部らと共謀して２０２０年１月２４日午後７時ごろ、喜原組員が住む桐生市天神町のアパート駐車場で、喜原組員に向けて２発を発砲して頭と胸に命中させ、射殺したとされる。

　一審では、事件全体について「事前に道具を用意して役割を分担した計画的犯行。強い殺意で殺傷能力の高い凶器を使い、一般市民が巻き込まれる危険性もあった」と非難し、共犯者らの話は信用でき、男の証言は不自然だとして、事件前に共謀が成立していたと認定。男は暴力団員ではないが、長年にわたり深く関わっていて、事件でも重要な役割だったとした。