福岡地裁で29日、工事会社会長射殺や元警部銃撃など市民を標的にした7つの襲撃事件などに関与したとして、殺人や組織犯罪処罰法違反(組織的殺人未遂)などの罪で起訴された特定危険指定暴力団・工藤會系「五代目田中組」若頭・田口義高被告(58)の判決公判が開かれ、伊藤寛樹裁判長は求刑通りに無期懲役を言い渡した。
福岡高等裁判所
田口被告は、2011年11月26日に起きた建設会社会長射殺事件や、工藤會トップの総裁・野村悟被告(76)の指揮命令に基づいた2012年の元福岡県警警部襲撃事件や、同年の暴力団排除の標章を掲げた飲食店経営者の殺人未遂事件など、7つの一般市民襲撃事件に関与したとされる。
これまでの裁判で田口被告は、一部の放火事件などについては関与を認める一方、殺意などを否定していた。一方、検察側は「犯行の統括的な立場で中心的な役割を担った」などとして、無期懲役を求刑していた。田口被告側は即日控訴した。