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警視庁は23日までに、被害総額1億円超の特殊詐欺事件で現金を受け取る「受け子」グループを統括していたとして、特定抗争指定暴力団・六代目山口組系三代目弘道会傘下「中政組」幹部・佐野光治容疑者(46)=東京都世田谷区=を詐欺容疑で逮捕した。佐野容疑者は調べに対し「全く関与していません」と容疑を否認している。
佐野光治容疑者(46)
佐野容疑者は、2017年7月に息子を装った男が埼玉県さいたま市在住の80代女性に電話をかけ、「会社のお金が入っているかばんをなくした。会社を首になるかもしれない」などとウソを言い、現金200万円をだまし取った詐欺事件に関与した疑い。女性は電話のあった当日にさいたま市内の駅に呼び出され、息子の会社関係者を名乗る男に現金を渡していた。
警視庁はこれまでに、被害女性から現金を受け取った男ら受け子のほか、見張り役、受け子からの現金回収役などの複数の容疑者を逮捕していて、佐野容疑者がこれらの受け子グループを統括し、被害者に電話をかける「かけ子」グループ側との連絡調整をも担っていたとみている。佐野容疑者が関わったとみられる特殊詐欺グループの被害は2017年7月~2019年1月の約1年半で、1都8県で66件、計1億1千万円に上るとみられている。