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京都地検:「王将」創業者の次男を任意聴取 発生9年に夜明け前から献花

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 京都地検は、2013年に「餃子の王将」を全国展開する「王将フードサービス」本社前で、当時社長・大東隆行さん=当時72=が射殺された事件で、創業家出身の元役員(69)に任意で事情聴取した。創業家出身の元役員は、田中被告の逮捕後、捜査本部が求めた任意での事情聴取を拒否した。その後、京都地検が求めた任意の事情聴取には応じたが、有力な供述は得られなかった。

「王将」社長射殺事件-発生9年に夜明け前から献花

「王将」社長射殺事件 発生9年に夜明け前から献花

 この事件は、2013年12月19日午前5時45分ごろ、同本社前駐車場で大東さんが拳銃で胸などを4発撃たれ殺害されたもの。発生9年を迎え、19日の同本社前では事件発生時刻に合わせて男性ら4人が花束を手向け、夜明け前から献花が相次いだ。

 京都府警と福岡県警の合同捜査本部は今年10月28日、特定危険指定暴力団工藤會系「石田組」幹部・田中幸雄被告(56)=殺人罪などで起訴=を事件の実行犯として逮捕。背後に指示役や共犯者らがいる組織的犯行とみて捜査を続けている。

 王将の不透明な資金流出は、創業家と関係が深い企業グループと不適切取引が繰り返されていて、射殺事件を受けて同社が設置した第三者委員会の調査で、創業家出身の元役員が一連の取引を主導したと指摘された。大東さんが社長に就任する前、福岡県の企業経営者やその企業グループとの間で計260億円の不透明な貸し付けや不動産取引などを繰り返し、うち約170億円が回収不能になったとされる。京都府警と福岡県警の合同捜査本部は、海外にいたこの元役員からも任意で事情を聴いたが、事件への関与を否定したという。

 王将の不透明な資金流出は、射殺事件を受けて同社が設置した第三者委員会の調査で明らかになった。同社は大東さんが社長に就任する前、福岡県の企業経営者やその企業グループとの間で計260億円の不動産取引などを繰り返し、うち約170億円が回収不能になったとされる。当時、経理担当役員だった創業者の次男が主導したとされ、大東さんはこの不適切な取引を清算し、企業経営者との関係を絶とうとしていた時に、事件に巻き込まれた。

 田中被告は取り調べの中で、過去に京都市を旅行で訪れたといった雑談には応じたが、事件に関係する質問には黙秘していて、背後関係の捜査は難航している。

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