カンボジア拠点の特殊詐欺グループ「かけ子」リクルーターの男2人を逮捕

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　警視庁暴力団対策課は、カンボジアを拠点とする特殊詐欺グループに「かけ子」のリクルーターとして関与したとして、職業不詳・吉田武生容疑者（４６）＝東京都北区赤羽＝と、職業不詳・氏家利洋容疑者（４０）＝埼玉県川口市上青木＝の２人を詐欺の疑いで逮捕した。２人は特殊詐欺の電話をかける「かけ子」を勧誘して、カンボジアの拠点に送り込んでいた。

警視庁本部

　吉田容疑者と氏家容疑者はすでに逮捕・起訴された男らと共謀して、２０２３年１月８日に神奈川県大磯町の男性（８０）に「有料サイトの未払い料金を支払う必要がある」などというウソの電話やメールを送りつけ、コンビニで計約２５万円分の電子マネーカードを購入させてだまし取った疑いが持たれている。

　同課は２０２３年４月に、カンボジア南部のシアヌークビルのホテルを拠点としていた特殊詐欺の「かけ子」役の日本人の男１９人を日本に移送して詐欺容疑で逮捕。その後、別のリクルーター役の男２人も逮捕し、計２１人をいずれも詐欺容疑で逮捕・起訴している。１９人のうち数人が日本で吉田容疑者らに「稼げる仕事がある」などと誘われ、カンボジアに送り込まれていた。

　この詐欺グループによる被害総額は２０２１年７月～２０２３年１月で、少なくとも２６都道府県の１０７人から約１０億７千万円に上るとみられていて、同課は２人の認否を明らかにしていないが、１９人が別々のリクルーターから勧誘され、カンボジアに送り込まれていたとみて詳しく調べている。