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茨城、宮城など4県警の合同捜査本部は7日、カンボジアを拠点に特殊詐欺でウソの電話をかける「かけ子」役の10代から40代の日本人の男12人の身柄の引き渡しを受け、羽田、成田両空港に向かう航空機内で詐欺の疑いで逮捕した。男らは7日朝、羽田空港と成田国際空港に分かれて到着し、それぞれ茨城県内の複数の警察署に移送された。
茨城県警察本部
男らはカンボジアを拠点に今年8月、富山県在住の女性(40代)に警察職員などになりすまして電話をかけ、「あなたの口座が悪用されています」などとウソを言って、現金およそ200万円をだまし取った疑いが持たれている。この詐欺グループを巡っては、これまでに少なくとも12件、総額およそ2000万円の被害が確認されている。
12人は「高収入で簡単な仕事があると誘われた」と話していて、SNSで「偽の求人」や「闇バイト」に応募してカンボジアに送り込まれ、実際は特殊詐欺の「かけ子」役やカジノでオンライン詐欺を強要されたとみられ、12人のうち数人が在プノンペンの日本大使館に救助を要請。大使館から通報を受けたカンボジア警察が今年8月下旬に、南東部スバイリエン州バベットのカジノ施設を捜索して12人を保護していた。
同本部は、逮捕された12人は全員「かけ子」とみていて、特殊詐欺グループの実態解明や日本国内にも他の「かけ子」や「出し子」がいるとみて捜査を進めている。