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カンボジアやベトナム拠点の詐欺グループトップ「関東連合」元メンバーを起訴

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 さいたま地検は28日、カンボジアやベトナムを拠点とした特殊詐欺事件でタイから強制送還された、詐欺グループトップとみられる準暴力団関東連合の元メンバー・冨沢こと山口哲哉容疑者(46)=住所不詳=について、医療費の還付金詐欺で女性(70代)から約29万6000円をだまし取ったなどとして電子計算機使用詐欺の容疑などで起訴した。

山口哲哉容疑者(46)

山口哲哉容疑者(46)

 山口容疑者は、「月100万円以上稼げる仕事がある」「犯罪ではない」などと言って地元の先輩や後輩、知人らに声を掛けるなど人づてに「かけ子」メンバーを集め、あらかじめ渡航費用を支給。2023年2月以降、数十人をカンボジアなどの拠点に送り込み、現地で「かけ子」として仕事をさせ、騙し取った金額に応じた歩合制で報酬を渡していた。

 埼玉など3道県警の合同捜査本部は2023年11月以降、現地当局の協力を得て山口容疑者らの指示でカンボジアやベトナムの拠点から詐欺の電話をかけていた「かけ子」ら20代~40代の日本人メンバー約50人を移送するなどして逮捕している。

 このグループによる詐欺被害は2022年以降、カンボジアやベトナムを拠点として少なくとも総額30億円にのぼるとみられていて、山口容疑者はだまし取った金の一部を受け取り、生活費や遊興費に使っていた。

 同本部はほかにも逃亡している仲間が複数いるとみていて、逮捕したメンバーらの携帯電話を解析するなどして実態解明を進めている。

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