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「特定抗争指定」を見越しマンションを不正賃貸契約 山口組系「兼一会」会長ら2人を逮捕

 大阪府警は25日、配下組員の活動拠点に使用する目的で暴力団の身分を隠してマンションの賃貸契約を結んだとして、特定抗争指定暴力団・六代目山口組系「二代目兼一会」会長・植野雄仁こと金奎轍容疑者(72)と、知人で無職の男(70)の2人を詐欺の疑いで逮捕した。府警は金容疑者ら2人の認否を明らかにしていない。

大阪府警察本部

 金容疑者らは2019年1月から2月にかけて、分裂抗争が激化してた山口組神戸山口組が「特定抗争指定暴力団」に指定されるのを見越し、暴力団員の使用を拒否する約款がある大阪市中央区島之内のマンションに無職の男が居住者とする虚偽の書類を提出し、マンションの所有会社と賃貸契約を結んだ疑いが持たれている。

 山口組神戸山口組は2020年1月7日に、兵庫、愛知、大阪、京都、岐阜、三重の6府県公安委員会が特定抗争指定暴力団に指定し、兼一会も大阪市内の組事務所の使用が禁止された。

 府警が組事務所などの警戒を強めていたところ、兼一会の組事務所から東に約100メートルの場所にあるこのマンションに、複数の組員らが出入りしているのを確認し、特定抗争指定以降、組員の待機場所として使用されていた可能性があるとみて捜査していた。

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