熊本県警は20日、熊本市の路上で覚醒剤約200グラムの受け渡しをしたとして、貸金業法違反や恐喝容疑の疑いで2回逮捕されていた指定暴力団・道仁会系「二代目矢ヶ部組」組長・田尻真也容疑者(41)=熊本市西区谷尾崎町=と、無職の男(55)=宮崎県宮崎市=を覚醒剤取締法違反の疑いで再逮捕した。
押収品
田尻容疑者は2023年2月に熊本市西区蓮台寺の路上で、無職の男から覚醒剤約200グラム(末端価格約1320万円相当)を譲り受けた疑いが持たれている。2人はそれぞれ別の人物に指示をして、現地で覚醒剤のやり取りをしていた。
2023年3月に道仁会系組幹部を含む17人が、覚醒剤や乾燥大麻あわせて約2400万円相当の密売する事件があり、その後の捜査から田尻容疑者らの関与が発覚した。同署は「捜査に支障がある」として2人の認否を明らかにしていない。
【追記】
熊本地検は3月31日、田尻真也被告を覚醒剤取締法違反の罪で起訴した。一方、田尻被告に覚醒剤を譲り渡した疑いで逮捕されていた無職の男性については不起訴処分とした。同地検は不起訴の理由について「回答は差し控える」としている。