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大阪府警は5日、通信事業者をかたって利用料金の支払いができていないなどと架空の請求をし、現金をだまし取ったとして、特定抗争指定暴力団・六代目山口組系三代目弘道会傘下「中政組」幹部・木村尚俊容疑者(47)=住所不詳=を詐欺の疑いで逮捕した。調べに対し、木村容疑者は容疑を否認している。
木村尚俊容疑者(47)
木村容疑者は2022年11月から12月にかけて、大阪府在住の女性(70代)に対し、通信事業者をかたって「利用料金について話があるので連絡がほしい」などとメールを送信し、メールを見て電話をしてきた女性に「あなたの電話番号がハッキングされ、犯罪に使われていて93人に被害をもたらしている。賠償する必要がある」などとウソを言って約1200万円を振り込ませ、だまし取った疑いが持たれている。
木村容疑者は特殊詐欺グループに電話回線を提供する「道具屋」とみられ、いずれも通信事業会社の「合同会社スタートアップ」と「合同会社太田商会」の実質的経営者で、別の電気通信事業者から購入したNTT東日本のインターネット電話(IP電話)回線を特殊詐欺のかけ子グループに提供し、46都道府県の約850人、約20億円の詐欺被害に関与したとみられている。
【追記】
大阪地検は、9月30日付けで不起訴処分とした。地検は不起訴の理由について「捜査の結果、諸事情を検討の上、不起訴とした」としている。