反社会勢力による事件やニュース
T

勾留中の「ルフィ」と「JPドラゴン」幹部をビデオ通話でつなぎ証拠隠滅 男性弁護士を書類送検

◀◀関連記事▶▶

 警視庁捜査1課は19日、日本人グループによる一連の特殊詐欺事件や、全国で相次いだ広域強盗事件に指示役として関与したとして逮捕・勾留されていた、「ルフィ」などと名乗っていた今村磨人被告(39)=強盗致死罪などで起訴=と接見した際、今村被告と複数の人物をビデオ通話でつなぐなどして証拠を隠滅したとして、広島県東広島市の男性弁護士(49)=詐欺罪で一審、二審実で刑判決、上告中=を証拠隠滅の疑いで書類送検した。

警視庁本部

警視庁本部

 男性弁護士は、今村被告の弁護を担当してはいないが自ら接見を申し込み、2023年2月下旬ごろから原宿警察署内で今村被告と複数回にわたって接見し、その際に自身のスマートフォンを使って、事件の関係者とされる複数の人物と今村被告をビデオ通話でつなぎ、口裏合わせをさせるなどして証拠を隠滅した疑いが持たれている。

今村磨人被告(39)

今村磨人被告(39)

 ビデオ通話の相手は、フィリピンの首都マニラ周辺で活動する日本人の犯罪組織「JPドラゴン」の幹部ら数人とみられ、今村被告に対して「面倒を見るから余計なことを話すな」などと、自分たちの特殊詐欺事件への関与について供述しないよう口止めしたという。

 警視庁は、男性弁護士が「JPドラゴン」の幹部らの意向を伝える目的で、複数回にわたって今村被告と接見したとみて、2023年11月に男性弁護士の東広島市の自宅と事務所を家宅捜索し、押収品の解析を進めていた。

 これまでの聴取で男性弁護士は、通話させた事実は認めたものの、「何の事件について話しているかは分からなかった」と容疑を一部否認していて、警視庁は処分意見として地検に判断を委ねる「相当処分」を出した。

 今村被告は、特殊詐欺事件に関与したとして逮捕された後、全国で相次いだ強盗事件で「ルフィ」などと名乗り犯行を指示したとして、これまでに8回逮捕・起訴されていて、警視庁は引き続き、一連の特殊詐欺事件や強盗事件などの全容解明を進めている。

SNSでフォローする
T