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伊勢崎の乱闘・発砲事件 稲川会系「前橋一家」幹部に懲役20年を求刑

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 前橋地裁(小川賢司裁判長)で27日、2021年3月に群馬県伊勢崎市本町の路上で乱闘となり、特定抗争指定暴力団・六代目山口組傘下組長らが撃たれるなどして重傷を負った事件で、殺人未遂などの罪に問われた指定暴力団・稲川会系「三代目前橋一家」幹部・上原淳被告(56)の裁判員裁判の論告求刑公判が開かれ、検察側は懲役20年を求刑し、弁護側は無罪を主張して結審した。

前橋地方裁判所

前橋地方裁判所

 検察側は、上原被告が写った防犯カメラなどの映像から、「パン」という音と被害者のダウンジャケットから羽のようなものが舞っている様子が確認できるとし、「被告人が2発発射したことが強く推認できる」と指摘。被害者に付いた鉛合金や無煙火薬などから、60~70センチ以内の距離で射撃されたとして「死亡させる危険性があることは明らか」とし、「暴力で相手を屈服させようとする暴力団特有の論理に基づく悪質な犯行」とし厳しく非難した。

 弁護側は、被害者や目撃者の供述について「(検察側に)誘導され信用性がない」とした上で、被告は「大勢に取り囲まれ殴られていて、殺意を持って発射することは不可能」と主張した。

 論告などによると、上原被告は同じ稲川会系関係者の交際相手を巡るトラブルから、相手方との話し合いが決裂した後、場所を移して抗争する旨の挑発をしたと説明。相手方の応援要請で仲裁に訪れた六代目山口組系三代目弘道会傘下「野内組」幹部で「二代目栗山組」組長(当時48)と、息子の栗山組関係者(当時27)に向けて至近距離から2発を発砲し、栗山組組長の肩と組長の息子の顎に命中させ、射殺しようとしたとされる。

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