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「旧五菱会グループ」元メンバーらと共に摘発された「運び屋」の女 自らもヤミ金業営み逮捕

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 警視庁生活経済課は11日、21年前の2003年に摘発された指定暴力団・五代目山口組系「五菱会(現在の六代目清水一家)」傘下の「大規模ヤミ金グループ」元メンバーによる高金利貸し付け事件で、今年5月に「運び屋」として逮捕された無職の女(51)=神奈川県横浜市西区=が、自らもヤミ金業を営んでいたとして貸金業法違反(無登録営業)や出資法違反(超高金利)に反した容疑などで再逮捕した。

「旧五菱会グループ」元メンバーらと共に摘発された「運び屋」の女-自らもヤミ金業営み逮捕

押収品

 再逮捕された女は2021年から2022年までの間、無登録でヤミ金業を営み、40代の男性2人に計約50万円を貸し付け、法定利息の13倍~98倍となる88万4000円の利息を受け取った疑いが持たれている。旧五菱会系関係者が多重債務者の情報を管理するために開発したヤミ金業者向けのアプリ「カスーモ」を利用し、貸付先が他のヤミ金から借り入れをしていないかなどを確認していた。

 女は「旧五菱会グループ」の元メンバーをリーダーとしたヤミ金グループで、現金の「運搬役」だったとして今年5月に逮捕されていたが、その後の自宅の家宅捜索でキャッシュカード数百枚や携帯100台ほどが押収され、自らもヤミ金業を営んでいたことが発覚。2018年以降の5年余りで、延べ約750件、計約2000万円の現金を貸し付け、1800万円ほどの違法な利息を得ていたとみられている。

 女は音楽大学を卒業後、オペラ公演などを開催していたが、2014年頃から旧五菱会グループ系列のヤミ金から借り入れをして多重債務者となり、その後ヤミ金の貸し付け側に加担していったとみられている。返済が滞った貸付先に対し、「携帯電話のSIMカードや金融機関の口座を作って譲渡すれば、返済期限を延ばす」などと提案し、これらを別のヤミ金業者に販売する「道具屋」としても活動していた。

 警視庁は、女のヤミ金業にも背後に「旧五菱会グループ」の元メンバーらが顧客名簿や口座の調達などに関与していたとみて捜査している。

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